今とても興味をもっている精油「シナモン」について、調べたことなどの覚え書き。
(結構長いですよ〜)
シナモンの種類 科名はすべてクスノキ科
1.シナモンバーク(真性シナモンの樹皮)
学名Cinnamomum zeylanicum 部位:樹皮
主産地:スリランカ、マダガスカル、ベトナム
2.シナモンカッシア(カシア、ニッキ、桂皮)
学名Cinnamomum cassia 部位:樹皮
主産地:中国、ベトナム
3.シナモンリーフ(真性シナモンの葉)
学名Cinnamomum zeylanicum 部位:葉
主産地:スリランカ、マダガスカル、ベトナム
ちょっとおしゃれな感じのする「シナモンスティック」♪
紅茶をくるくるかきまぜて、シナモンティーにしたりして♪♪
あれはシナモンバーク、つまり真性シナモンのきれいな樹皮を乾燥させて、くるんと巻いた状態のもの。
粉末になった樹皮がシナモンパウダー。
ただの樹の皮なのに、こんなによい、強い香りがするなんてすごいですね〜。
真性シナモンは、スリランカ産の「セイロンシナモン」が一番上等とされているのだそう。
古くは西暦1世紀の医師ディオスコリデスによる「マテリア・メディカ(薬物誌)」にも記載があります。
そして、主に中国産の「カッシア」っていうシナモンもあります。
学名の後半部分だけ違うんですね。
こちらは、漢方で桂皮、日本では肉桂とかニッキなどど呼ばれるもの。
桂皮は健胃整腸作用や解熱鎮痛作用があるので、いろんな漢方薬に使われています。
そうそう、「い〜い薬です。」の太田胃散にも入ってた。
あと、子どもの頃にニッキ飴もよくあったな〜。子どもの口には刺激的すぎたけど(^^;
どちらのシナモンも、古代から西洋東洋の両方で、
お薬としても料理のスパイスとしても使われてきたんですね〜。
続いて、成分と香りについて。
シナモンバークもシナモンカッシアも、
主成分は桂皮アルデヒド(シンナミックアルデヒド)=芳香族アルデヒド類。
70%以上を占めます。
これが、数ある精油成分の中でも、トップクラスに高刺激な成分なのだ!
ちょっと皮膚についただけでも、顔とか柔らかいところだと本当にヒリヒリして、
もう、痛〜!!ってなるよね。
あとね、高濃度で空気中にスプレーしたりすると、鼻粘膜への刺激がすごいの。
むせます。きっついです。要注意。
まあその分、すごく強力な抗菌・抗真菌・抗ウィルス・駆虫作用があるので、
とても役立つ成分なんですけど。
ケモタイプ精油事典によると、シナモンカッシアのほうが、シナモンバークよりも若干、
含まれる桂皮アルデヒドの割合が多いようです。
で、それ以外の成分もちょっとずつ違ってて、
シナモンカッシアはベンズアルデヒドやクマリン。
シナモンバークはフェノール類のオイゲノール、セスキテルペンのβ-カリオフィレン、
あとモノテルペンアルコールのリナロールなども含まれます。
オイゲノールはクローブの香りだし、重さを感じるセスキテルペンや
甘い香りのリナロールも入ってるってことで、
シナモンバークのほうがより複雑で芳醇な香りといえるかもしれません。
まあしかし、それらを圧倒するような、桂皮アルデヒドの香りの強さよ(笑)
実は先日、バスルームのアロマスプレーに、
シナモンバークを入れたブレンドを作ってみたんですけど
柑橘系数種・ハーブ系数種・そしてシナモンという感じで、
シナモンはかなり少なめにはしたつもり(精油全体の10%弱くらい)だったのに
使ってみたら、それはそれは強烈なシナモン香!!
(今考えたらそりゃ多すぎるわ〜と思うんですが…)
おもしろいのは、ブレンドしている最中は、そこまでキツくないんですよ。
柑橘系がパッとくるし、他の香りもそれなりに立つので、
ちょっとシナモン香るかな〜、くらいだったのに、
スプレーするともう、もろ、シ!ナ!モン!て感じで、ガツーンと来るの。
でね、さらに、それが後に残るんですよ、ずーっと。
数時間後にバスルームに入った夫が、
「めっちゃ『おたべ』のニオイがする…」と(笑)
(おたべってわかります?京都の銘菓、生八つ橋です。あんこ入りの。)
「ちょっとこの香りは…違うんちゃう(^^;」と言われてしまいました。
はい失敗〜。
でも、あきらめません。
だってシナモンの抗菌・防カビ作用も活用したいし、
いまわたしの中ではキテル精油なんですもの。
なので、シナモンの分量をさらに調整して、他の精油とのブレンドでリベンジ中。
もう少しアルコールが飛んだら使ってみるよ〜。
シナモンと相性がいい精油は、やっぱり樹脂とか、スパイス系。
シナモンの香りについて、ある調香師の方は
「スパイシーというには、あまりにホットともいえるし、
ウッディにしてはとてもドライだ」と語っています。
(「調香師が語る 香料植物の図鑑」より)
興味深い表現だなあと思います。さすが調香師ですね。
確かに、ただスパイシーでもなく、木の香りなんだけどウッディという感じはしません。
甘さと苦さを同時に感じる、不思議な香りです。
話を戻して、成分と香りの違い、最後はシナモンリーフです。
シナモンリーフは、シナモンバークと同じ種類の樹木ですが、葉から採るので
成分がかなり違います。
主な成分はフェノール類のオイゲノールなので、その香りが強いです。
同じくオイゲノールが主成分のクローブと近い香りがします。
シナモンリーフの精油は香水にもよく使用されているそうです。
シナモンバーク(カッシアも)の効用について
いろんな資料からのまとめ
◎何より、強力な抗菌・抗真菌(カビ)・抗ウィルス・駆虫作用
・・・ヤングリヴィングの「シーブス」ブレンドにも含まれています。
◎メンタル、フィジカル両方に強壮刺激作用
・・・気力体力に、喝!
◎健胃、食欲増進
◎ヘルペスなどのウィルス感染、心臓・循環系疾患にも良い
◎香りの効能:富をひき付ける思い (←えっ!?)
シナモンといえばなんといっても料理やお菓子の香りづけ。
それが健康にも役立つ「医食同源」の素材ですね。
ヤングリヴィングのシナモンバーク精油は、食品添加物(天然香料)
として認可されているので、料理にも使えるのがいいところです♡
今回の覚え書きは、ここまで〜。
これまでそんなには注目してなかったけど、シナモンもなかなか奥が深いです。
長い記事、最後まで読んでくださってありがとうございました。